Japan Craft Book  project

このプロジェクトが描く未来

北朝鮮が日本海に向け弾道ミサイルを発射した、とのニュースを耳にする度、背筋が凍ります。人間はとてつもなく大きな力を手にしたとき、試してみたくなる生き物だと思うのです。ふと魔がさす怖さ。感情と欲望をコントロールすることの難しさは歴史が証明しています。

そんな不安が膨らむばかりの状況下でも、ミモザの黄色い花が満面の笑みを見せています。
芽吹き、花が咲き、散る、そしてまた芽吹く。そんな自然の摂理にこころ救われます。人知の限界や命のはかなさを体感し、我々はほんの数年前より、何かに向かって手を合わせることが増えたのではないでしょうか。
ちなみに、日本語の「いのり」という言葉の語源は「生宣(いの)り」です。

「い」は生命力を、「のり」は詔(みことのり)からきているそうで、宣言、宣命を意味します。「いのり」とは生命を尊ぶ宣言。そうであるならば、手を合わせずにはいられない日々です。

実はこのプロジェクトを立ち上げたときに、成し遂げたいこと、期待される波及効果のようなものを考える機会を得ました。ここで少し共有させてください。

■日本の職人技や伝統工芸品というと馴染みがない、遠い存在だと感じる方でも、「本」という身近な存在(アイテム)に集結させることで、馴染みやすくなる。結果として、小さいながらも日本の伝統文化に触れる機会を創出することができる。
■本を購入していただくことが、日本の伝統工芸を支援すること、社会貢献へとつながる仕組みにしたい。
■希少性のある美しい本は珍重されており、コレクションしたくなるような本は国内外でニーズがある。美しい本を作ることが、より価値あるものになる。
■フォーカスした神社や地域の活性化につながるものにしたい。
■普段は見られない本づくりの裏側を公開していくことで、絵に興味がある人、伝統工芸に興味がある人、出版そのものに興味がある人、多くの人に興味関心を持ってもらえる。結果として、ご協力いただいた関係者にHAPPYな循環が生まれるようにしたい。
■この本を世界へ発信することが、日本の精神性を伝える、感じ取ってもらえるものにしたい。

水野竜生氏の絵を広げている様子

あと、個人的に実現したいことがあります。
日本の大多数の神社が厳しい経営状況にある中、注連縄にビニールや布を使っているところが増えています。私はそれがここ数年、気になって仕方ないのです。地方はまだ稲藁があるので良いのですが、都会の神社では特にビニール製が増えており、そこにカビが生えていたりします。

このプロジェクトの収益が上がれば、ご縁があるところから、少しずつ麻や葛の繊維、稲藁に替えていきたいと夢見ています。なぜ、自分がそんなことを思うのか不思議なのですが。
捕らぬ狸の皮算用もいいところですが、収益の一部を注連縄自然素材回帰運動(勝手に命名)に充てたい、とここにこっそり宣言します。


言葉にする、さらに文字にすると、思いは叶うと申します。
なんと言っても、日本は「言霊さきわう国」ですから。ちょっと使い方が違いますでしょうか(笑)

Japan Craft Book プロジェクト 
代表 稲垣麻由美

 

ーつづくー

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